あの頃のミロンガのカメラマン

映画ミロンゲーロスの製作中、色んなゲーロ達が若かりし頃の写真を見せてくれました。写真を裏返すと、いつも同じサインが。” フォゴナッソ ”
ミロンゲーロ達は口を揃えてこう言ってました。
『フォゴナッソがカメラを持っててね、いつも写真を撮ってくれたのよ。あの頃、カメラを持ってる人なんてなかなかいなかったからね。』
写真の裏のサインでしか知らなかったミロンゲーロ、フォゴナッソ。
それがなんと昨年、フローレス地区のClub Pedro Echague で私たちが開催しているMilonga Gente Amiga (ミロンガ・ヘンテ・アミーガ)を訪ねてくださり、やっとお会いする事が叶いました。
『ホセがミロンガをやってると聞いたからきたんだよ』と、優しい笑顔で話してくれました。本当に感激でした。

こちらがフォゴナッソのサイン。
往年のミロンゲーロ、ミロンゲーラ達は、必ず彼のサイン入り写真を持っているはず。

写真:昨年(2019年8月)ミロンガ Milonga Gente AMiga を訪ねて下さった時のもの。
前列左から:
 Toto Faraldo (トト・ファラルド)
 Julian Topolian (フリアン・トポリアン)
Fogonazo (フォゴナッソ)
 Mario Strada (マリオ・ストラーダ)
 Rodolfo Rodriguez “Rolo” (ロドルフォ・ロドリゲス ”ロロ” )
後列中央:Jose Luis Ferraro (ホセ・ルイス・フェラーロ)

映画『ミロンゲーロス』には出演して貰えなかったけれど、彼の写真は映画に登場しています。皆から愛され慕われていたミロンゲーロ、”あの頃のミロンガのカメラマン” だったフォゴナッソ。
もう一度お会いしたかったけれど、残念ながら、再度お会いする事は叶わないまま、この世を去りました。
タンゴの歴史の証人たちがまた一人、空の上のミロンガへ。
きっと今頃はもう、空の上のミロンガで、お気に入りのカメラをかざして、昔馴染みのミロンゲーロやミロンゲーラ達の写真を撮っているに違いありません。

一枚一枚の写真の裏に書かれた、温もりのあるサイン、忘れません。
心からご冥福をお祈りします。