こんにちは。AKANEです。

2022年が始まってからほぼ半年過ぎての更新。ご無沙汰しています。
色々言い訳はあるのですが、、、とりあえず本編いってみましょう。
今回は「メトロポリターノ」参加レポートをご紹介したいと思います。

<目次>

  • メトロポリターノとは
  • 参加方法
  • 予選の様子
  • セミファイナル
  • 個人的に感じたこと
  • まとめ

 

メトロポリターノとは

「メトロポリターノ」とは、ブエノスアイレス市内のタンゴダンスNo.1を決めるコンペンティション(選手権)になります。
毎年、5月に開催されていましたが2020・21年はコロナのため開催されていませんでした。

市内各地に散らばるミロンガを会場として予選を開催し、大会参加パレハ(ペア)のうちセミフィナルに勝ち進む数組のパレハが選ばれます。
その会場での参加数にもよりますが、大体20組から30組のうちセミフィナルに進むのは5組から6組ほど。

カテゴリ(部門)は5つに分かれています。

  • セニョール部門(50歳以上)
  • アドゥルト部門(50歳未満)
  • ミロンゲーロムンド部門(ブエノスアイレス市内在住者以外)
  • ワルツ部門
  • ミロンガ部門

メトロポリターノに外国人の参加はできるものの「ミロンゲーロムンド」(意味:世界のミロンゲーロ)という外国人枠が設けられています。
ブエノスアイレス自治区(市内)に住所がありDNI(市民カード)を持っている人だけがメトロポリターノの「セニョール(50歳以上)」「アドゥルト(50歳未満)」に参加できます。

例え、生まれながらのアルゼンチン人であってもブエノスアイレス自治区内に住所登録がなければ、外国人と同じ「ミロンゲーロムンド」に参加することになるという、あくまでも「ブエノスアイレス市に税金を払っている人」のための大会。

メトロポリターノ「セニョール(50歳以上)」「アドゥルト(50歳未満)」で優勝したパレハは、ムンディアルのファイナルにブエノスアイレス市代表としてのシード権が用意されています。

参加方法

参加方法は、現在はネット予約で無料です。
外国人も「ミロンゲーロムンド」「ワルツ」「ミロンガ」部門であれば参加可能。ブエノスアイレス市内が運営するサイト(https://www.buenosaires.gob.ar/tangoba)にアクセスして必要事項に入力していきます。

もちろん、すべてスペイン語です。

必要事項の他に自分たちが参加する大会の日程を選びます。
予選は1週間ほど連日ミロンガ内で開催され都合の良い日程を選べます。
予選参加は1カテゴリごと最大3回までチャンスがあり、登録時に希望の参加会場を選択していく流れ。

予選の様子

2022年のメトロポリターノの予選に私たちも参加して参りました。

実は、意外にも主人と2人でメトロポリターノに参加するのは初めてです。
季節の変わり目でもあるこの時期、息子含む家族全員の体調不良も重なりドタバタの参加となりました。
結果は残念でしたが、良い経験をして楽しく踊れたので良しとしましょう。

私たちが1回目に挑戦したのは、ブエノスアイレス自治区の郊外に位置する「La Friulana Tango」というミロンガ会場。

こちらのミロンガにははじめて行きましたが、土曜日の秋の深まる穏やかな午後、レトロな会場で行われるクラッシックな雰囲気がとても心地いいミロンガでした。

2回目は行き慣れた「La Viruta」

床の状態を確認する必要もないほど現地タンゲーラには慣れ親しんだ場所。
そしてセミフィナルの日程を翌日に控え、最後の挑戦日。

会場はかなり熱くなっていました。

色々な思いの混じった会場で、セミフィナルに進むパレハと肩を落とすパレハがいて、コンペティションでは多くのドラマが生まれます。

久しぶりに会う仲間(相手は私を知らないでしょうが、よく会場で顔を合わせる人たち)のパレハ替えも見かけました。
他人のことながら「あぁーあのカップル別れちゃったの?!素敵な踊りだったのに超残念!」と自分に関係ないことにヤキモキしたり忙しい気分。

 

そして在住ミロンゲーラ大先輩のアナさんが応援に来てくれました!

毎度のことながら、今回もアナさんに相談しながらドレスを決めました。
ドレスを選ぶ時には、第三者の意見って本当に大事。

身長や体型、バランス、その場所や雰囲気に合わせて、どのドレスをチョイスするべきか、アクセサリーや靴、ベルトなどの装飾をどうするか、足し算、引き算を学ぶこと、そして他人の目にどう映るかを知ることも「エレガント」を創る上での大事な要素です。

自分がコレ着たい、ってだけじゃダメなんですよね。

アナさんいつも第三者チェックありがとうございます!

セミファイナル

本当は日曜日の最終決勝を観に行きたかったのですが、土曜日の昼時点でチケットは完売。土曜日の16時から開催の準決勝はまだチケットに空きがあったため、準決勝を見学に行きました。

会場は、ムンディアル(世界選手権)の予選会場でもあるウッシーナ・デ・アルテ。
各ミロンガ会場からよりすぐりのパレハを集めただけあって、強者揃い。

会場は、劇場型で観客は舞台を見下ろす形になります。
今までは同じ目線で踊っていたものが、上から見ることで全体のロンダを見渡せ、どのパレハがより目立っているかとても見つけやすかった。

終始、全体を見ながら目につきやすいドレスの色や形をチェックしたり、踊りのコネクションを一望できるのも楽しみの一つ。

今回、優勝はしなかったもののとても素晴らしい踊りをしていた、お気に入りのパレハに帰り際に会えて挨拶もしました。
「あなたの踊りがとても好き!素敵だったよ!」
と自分の感動を直接伝えられるのもナマで観戦できる醍醐味です。

準決勝の場合、決勝よりも時間は長いですが観戦の価値あり。
大会審査中は、過去のチャンピオンのエキシビジョンもあって長丁場も充実した時間になります。

 

個人的に参加して感じたこと


2021年のムンディアルの選曲が例年とは大きく違ったため、どうなるかと思っていましたが、選曲は例年通り、ゆったりとしたテンポからより速度の早い曲になる形式に戻っていて一安心。

ムンディアルも同じですが、教師協会に登録している教師・ダンサー・振付師が審査員としてジャッチしています。
審査員メンバーは、ブエノスアイレスでタンゴを踊っていれば「ああ、あの人」とわかる先生方ばかり。

選手権の評価項目や評価基準は開示されていませんが、通過メンバーの踊りを見る私個人の感想としては、今現場(ブエノスアイレスのミロンガ)流行っている踊り方が評価されやすい傾向があるのかな、という見解です。

タンゴもファッションと同じで流行があって形は変化するもの。
どうしても「旬」な踊りには目がいきやすく、多くの支持を得やすいのだと感じます。

旬な踊りをするパレハもいれば、自分たちの踊りを貫いていくパレハもいて、それぞれがそれぞれの美しさを表現しています。

何をどう評価するかは審査員個人の理想の踊りにもよるし「運」に左右される現実も否定できません。

その場合、どう評価されるかよりもどう踊りたいかを重視して、自分たちらしさでより美しく輝く存在になることが、長期戦でみた「コンペティション」の必勝法なんではないか、と私なりに考察しています。

それなりに踊ることはできても唯一無二の踊りを2人で作っていくのは、なかなか難しい挑戦でもあります。

まとめ

さて、2022年のメトロポリターノ参加報告はいかがだったでしょうか。

今回、個人的には市内在住のDNIを取得したためポルテーニョ枠の「アドゥルト」で参加しました。
「アジア人の私がポルテーニョ枠って変な感じ。」
と思っていたのですが、、、

大会を心から楽しみ、2人の踊る時間を大切にしているポルテーニョのパレハを見ると「これぞ、タンゴ」と思わずにはいられません。
そんなパレハと同じくブエノスアイレス市の代表を決めるコンペンティションに参加できるという光栄に、本当に感謝です。
そして2年ぶりの開催とあって、タンゲーロス(タンゴを愛する人たち)の熱いタンゴ愛とお祭り騒ぎに私も当事者として参加でき、これまた大満足のイベントでした。

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